PDCAが回らないのは、前向きな議論のせいかも?
コンサルとして組織に入り、その組織の強さを見るポイントとしては、私はPDCAが回っているかを見る様にしています。
今できない事よりも、この先もできる様にならない事の方が将来的なリスクは大きいと考えるからです。
では私なりに感じるPDCAがうまく回らない組織のポイントを挙げてみたいと思います。
・前向きな議論という大義で振り返りが機能しない
会社の中にはネガテイブな事ばかり言う人もいたりしますが、だいたいそう言った人は評価されず、前向きな意見を出す人材を重宝されます。
それ自体は問題ないと思いますが、前向きな議論とは、一歩間違えるとPDCAのCheck,Actionが機能せず、本質的、構造的に対処すべき課題が棚上げされ、聞こえのいい新しいPlanに走ってしまう危険性もあります。
臭いものに蓋をしててはPDCAは回りません。自らを冷静に分析し、それを乗り越えるからこそ組織は着実な成長を遂げます。日本マイクロソフトの元会長の樋口さん(本日時点ではパナソニック)が自省力と表現していたのにとても共感しました。
「美しい戦略」とはどのようなものか|出世ナビ|NIKKEI STYLE
スピードを意識するあまり、この様な基本的な事が出来ず、結果としていつまでも同じ様な課題に悩まされてしまいます。
ではもし自社もそういったところがあると思われる方は何をすべきか。
私はコンサルで入る場合、様々な形でベースラインアセスメントをします。今どこにいるのかを解決していきたい方向性に向かうために必要な観点の現在の能力を明らかにしていきます。
インタビュー調査
アセスメントモデルによる調査票でのアンケート
サービスカタログ作成や工数管理の導入等
あなた達の取り組み方では、成果は出てないし、取り組み方自体が間違っているよとデータを突きつけていきます。
最も強いのはfactであり、それは誰にも否定する事は出来ません。もし自分の所属する組織でPDCAが回っていないと感じるところがあるならば、factデータを集めて回っていないことをまず示しましょう。
急がば回れではないですが、少し意識されてみてはいかがでしょうか。