コンサル的思考実験と読書メモブログ

ITコンサルタントが身を持って学んだこと、フレームワークの使い方、書評などを挙げていきます。IT企業や企業内IT部門の管理者やリーダ層の方、ITコンサルタントを目指す方に参考になる情報発信できればと思います。

ビジネス推進、マネジメント人材は育成できるのか②

前回、ビジネス推進やマネジメント人材が育成できるのかという問答に対して、とある企業の事業部長が出来ないというある種確信をついた答えにどう応えるかという話をしました。

 

今回は続きです。実際に考えてどうでしたでしょうか。このケースの事業部長に同意する方も多かったのではないでしょうか。

 

私の回答に入る前にそこに至る論理です。

 

今十分出来ているかという事は置いておいたとして、少なくとも私はビジネス推進やマネジメントが好きで、それを生業にしています。

では私が何故そうなったか。それはそうなるインプットを得ていた事が思い当たります。インプットというのは、一言で言うと情報で、ビジネスを推進する事やマネジメントというものが自分にとって興味、関心となりうる面白そうと思える経験があったから、その経験を生んだ情報のインプットがあったからだと感じます。ビジネス書はかなり読んできましたし、それなりに勉強もしてきたと思います。仕事も意識的に取りに行ったケースが非常に多い自覚があります。そういった経験から得られるインプットがありました。

 

インプットを増やすにもきっかけがあったはずなので、何らかの原体験があったのだと思います。

 

一度面白そうだと感じると、全てとはなりませんが、書籍は教科書から好奇心を満たす道具へ、経験は面倒な事から自分を成長させる糧という側面を持つような気がします。

 

純粋な好奇心だけでは続かないので、失敗した経験と成功した経験というインプットも必要となります。そしてこれは、遅すぎるといことはないと思いますが、ビジネスが自己実現の手段の1つであるとともに生活の手段でもあるため、責任を伴うようになればなるほど、こう言った経験との出会いと行動が結びつかなくなると思います。

 

企業活動の中の人材育成に話を戻した時、そういったインプットを提供できているかは、振り返る価値があると思います。ルーチンワークだけやらせておいて、クリエイティブな仕事を何でやらないんだというのは無理があります。

その人が置かれている環境が、目指して欲しい到達点に至るインプットが得られる環境なのかは上司として把握して置かなくてはいけません。

 

ビジネス推進やマネジメント人材が必要だと思う方は多くの場合、それを自分が担っているもしくは担ってきた方が多いと思うので、その下が続かないという課題になってくると思います。

 

何か新しい事を始めるのを誘うケースが他にないか探っていくと、すぐに見つかりました。飲み屋に行って、俺キャンプ始めたんだと趣味について語り出して、一緒にやろうぜと仲間を増やす行為こそ、企業活動における新しい事を始める上での人材育成と同じなのではないだろうか。キャンプを誘う仲間は目をキラキラと楽しいそうに、いかにキャンプが楽しいのか熱弁してきます。その熱に興味が湧き、まずは一回一緒にやってみる。もちろん最初の一回で熱が冷めてしまうことも多いでしょう。しかし、自然発生的にキャンプの良さに気づく可能性と、その良さを伝えて仲間に引き込むのでは、どちらが可能性が高いでしょうか。答えは明白です。

 

纏めと私の回答です。

 

ビジネス推進やマネジメント人材育成する方法とは。

 

それを課題と感じてる貴方が期待する部下にロマンを語るです。

 

興味をもちろん、情報のインプット→気づき→さらなるインプットという成長のサイクルを築くのは、経験したことないことが楽しい事だよという誘い(ロマン)があって人為的に原体験の種を生みます。そしてそれは自然発生的よりも遥かに可能性としては高い事が想定されます。

 

語り方は、飲みニケーションでも背中を見ろでもいいですが、貴方は部下にロマンを語れていますか。それが割に合わない事だと口に出さずとも滲み出てしまってませんか。

 

ビジネス推進、マネジメント人材が少ないというのは、多くの企業で直面しており、相談される事です。トレンドとして明確に存在するので、より深掘りした原因分析が必要です。

 

それはまた別の機会に話せればと思います。

長文にお付き合いいただきありがとうございました。