小さなチーム、大きな仕事 働き方の新スタンダードを読んで
本業とは別に、社内の研究会で自社の新規事業開発を推進するにはどうしたら良いかとかねてより研究しています。
そこで最初は新規事業開発の制度を構築してみようとトライしてみました。制度によりアイデアを募り、公式な検討の機会を提供する事で、今より新規事業を考える数が多くなったら、考える文化を養おうといった感じです。
結論からいうと自社の規模や文化からだとそれは適さないという結論に至りました。
ビジネスを自分でやりたいと強い意志や行動力は、制度では作れない。新規事業開発の主要な成功要因は人に依存する領域が多く良さそうな事業計画を作ることではないというのが、我々の自社のケースでは結論です。
そこから一旦研究が煮詰まったので人のすすめもありこの本を読んでみました。
小さなチーム、大きな仕事――働き方の新スタンダード (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: ジェイソンフリード,デイヴィッドハイネマイヤーハンソン,黒沢健二,松永肇一,美谷広海,祐佳ヤング
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2016/12/08
- メディア: 文庫
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Ruby on Railsを作ったベースキャンプ(旧社名37シグナルズ)のジェフリーフリードをはじめとするメンバで書かれています。 新規事業や働き方に関するテーマで元はブログだったのか短いトピックスで読みやすい書籍です。
硬直化した官僚型の組織を変革していきたいという時に皆で読むといいかもしれません。
あまり内容は触れませんが、本質的でない事をいかに削ぎ落とせるか。という点は自分達の制度作りのアプローチの大きな問題点に刺さるものでした。
そもそも新規事業開発の制度自体が本質的でない部分をはらんでいたのです。
公式化された事業開発のプロセスは公式化された故に、どうしても承認にロジックが必要となります。机上で設計されたもの承認するには承認する側も判断材料を求めるので、説明が増えます。
それ自体が事業開発のハードルを上げてしまうのです。
しかしながら、非公式で事業開発をするというのは、それができるポジションでなければできません。例えば新しいサービスの反応を本業のかたわら訪問時に聞いてみるといったことも、内勤のひとはできません。
また、会社が関知せず事業開発計画が誰かに作成されるのを待つというのは何もしないと同じです。
ではどうすれば本質的な活動だけに絞り込むことができるのか。
次回に続きます。