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ITIL活用とコンサル的戦略思考ブログ

ITコンサルタントが身を持って学んだこと、フレームワークの使い方、書評などを挙げていきます。IT企業や企業内IT部門の管理者やリーダ層の方、ITコンサルタントを目指す方に参考になる情報発信できればと思います。

官公庁のITマネージャーに知っておいてほしい事

運用 官公庁 アセスメント

以前官公庁のトレンドとして運用に課題があると述べました。今回は問題点と意識すべきことについて触れていきたいと思います。

 

官公庁における問題点は長期間の入札案件の調達仕様の不足という点が挙がります。比較的大きな規模では3年から5年の委託となります。入札参加ベンダーは官公庁の発行する調達仕様書に基づき提案をしますが、そこに記載する情報が十分なものとは言い難いのが実情です。

 

私は官公庁に呼ばれてその調達仕様を入札参加ベンダーが精度の高い金額を出せる様に必要な情報を整備したり、場合によっては入札業務として提案を作る支援をしたりします。そこで実情を知る訳ですが、もちろん精度の高い金額で契約できている官公庁もあるとは思いますが、本当に必要となる金額と実際に契約している金額では大体1.5倍程度の開きがある様に感じます。官公庁は必要以上の金額を払っているのです。

 

最終的にはそれは税金となって皆さんから徴収されている訳です。。。

 

入札参加企業の立場からするといかにリスクヘッジしつつ、指名業者として選ばれる為の提案内容を作らなければなりません。戦略的な提案といった便利な言葉が使えないほど、大規模入札案件では想定外によるダメージが大きくなります。その為、どうしても調達仕様の情報の精度が低いほどリスク分が積まれ金額が上がります。

 

一旦その金額で契約すると、今度はそれがベースとなり、ある種ベンダーの既得権益となります。官公庁の大規模案件は、費用がとても大きい為、ベンダーとしてはそれをいかに守るかが重要視される為、自ら実態を精度高く報告しコスト削減の余地を与える必要がなくなってしまいます。

 

対象業務の品目が変われば、年次の契約更新の際に見直しの対象となりますが、そうでもない限りは基本当初の入札金額での契約が保証されてしまうのです。

 

では、官公庁のITマネージャーは何をすべきか。私は以下だと考えます。

 

①数多くのベンダーと関係を築く事

②業務可視化と標準化は必ず取り組んでおく事

③第三者の視点を取り入れる事

 

①は付き合いがないほど、内情を知ってもらう事が出来ないので、入札参加の敷居は高くなります。どの程度の成熟度で調達仕様書がかかるのかどうかの肌感覚もベンダーにとっては重要な情報となります。

 

②は精度が高い調達仕様書を書くには、業務の可視化が前提となります。業務の全体像が伝えられないのに適正な提案など受けれるはずもありません。また、標準化されていないほど整備に費用が上乗せされてしまい膨らみます。

 

③は第三者視点というのが重要です。そもそも前述した構図が生まれている要因としては、官公庁のIT担当者自体にコスト意識が高くないこともあるのではないでしょうか。随意契約が続き指導が入るくらいの状況であれば別ですが、そうでもなければ敢えて適正な競争の元に入札させるよりは、つづがなく入札を完了させ色々言わなくてもツーカーでやってくれる方が楽だからです。

 

世の中悪意まではいかなくてもビジネスという観点においては、多くの人材が怠惰であると思います。その惰性のスパイラルを定期的に引き締めるには外部の人材を使って、実態を明らかにする事が有効であると感じます。中にはもちろん惰性ではなく、革新者とも呼べる人材がいるはずです。そういった人達に援護射撃できる外部の人材を使うべきだと思います。

 

とコンサルの立場の自分が言ってもというのはありますが、実際に支援するとかなり感謝されたりします。既存ベンダーとの関係に一石を投じてくれたなど。

 

今回は官公庁のITマネージャー側の立場ですが、願わくば官公庁のITマネージャーが成果を挙げて影響力を発揮していってくれることを願う今日この頃です。