中小企業のIT部門長が持つべき視点とコンサル仕事の本質
最近長くコンサルティングを実施していた企業が区切りを迎えようとしており、部門長の方に結果を報告するとともに将来こうなっていってほしいとの想いを述べる機会がありました。
その企業のIT部門の部門長は現場叩き上げで高い問題解決能力を持っているものの、そもそも全社におけるIT部門の立ち位置が重要性が低く、IT自体が全社への貢献がまだ弱いため、限られた範囲でのパフォーマンスを発揮するに留まっていました。
ITのビジネス貢献とはよく叫ばれることで、事業のデジタル化が進む中では、より貢献の範囲やスピードを大きくする必要があります。そういった背景の中では、全社におけるITの立ち位置を変えていく必要があります。
ではどうやって変えていくか。それを経営に納得してもらうためには、事業におけるITが果たすべき役割を説いていかないといけません。自部門の視点ではなく、より経営的な視点で話が出来ないとこれを実現できません。
我々コンサルタントが出来ることは、部門長に対して水先案内として、事業構造から推測されるIT貢献の可能性を伝えるとともに、一部門長の視点から経営視点に引き上げる事だと考えています。
いつも思いますが、コンサルティングの本質はクライアントが評価される事に資することなのかと思います。自分がコンサルで入った企業の相手がその後偉くなっていたら、それは自身の提供したサービスの成果としてカウントできるものだと思います。ドキュメントを作るのも、プロセスを設計するのも全てはそこに繋がっているのではないかと考えたりします。
願わくば経営視点を持ったITにおけるリーダ、CIOとも呼べる方を増やし一緒に改革を進めていきたいなぁと思う今日この頃です。