ITIL活用〜変更管理のプロセス設計その1〜
構成管理のプロセス設計の話を少ししましたが続いては、変更管理の話をしていきたいと思います。
変更管理とは、以下の様に定義されています。
「変更が素早く正確に、ITサービスのインパクトを最小限に抑えるために、定められたルールや手順を確実に行うプロセス」
ここでいう変更とは、顧客の事業上のニーズに応えたら、インシデントの根本原因を解決する為に構成情報に対するリソースの追加やアプリの改修などを示します。
ITILでは、変更の種類を大きく以下の三つに分類しています。
①標準的な変更
→低リスク高頻度で変更内容が定型化できる変更
②緊急の変更
→障害修正など緊急で対応すべき変更
③通常の変更
→標準的でも緊急でもなく運用上発生する変更
私はここに独自に以下を追加して設計しています。
④大規模な変更
→大規模な基盤刷新などプロジェクト化されて開発側で主管で管理する変更
④を追加しているのは、開発側主管で管理される大規模な変更も統合管理すべきとの想いからです。
プロセス設計の話に戻りますが、 まずは構成情報に対して発生しうる変更の洗い出しと分類となります。
これはのちに変更の種別ごとにプロセスフローや承認者を特定していく上での前提情報となります。
また、一覧に変更のユースケースを洗い出し、上記分類と現状のフローや承認者を洗い出していきます。
これらを類型化する事でITILプロセス導入とともに効率化を実現したり、ガバナンスの強化を図ったりします。
次の機会ではフローや承認者の考え方について話していければと思います。