コンサルタントの仕事術〜合意形成こそ変革成功の鍵〜
このところIT部門のコンサルに入っていて、事業部の支援機能を強化する為に、組織変更案を策定といったコンサルティングを実施しておりました。
組織変更の概要としては、多角的な事業を展開する企業のIT部門で少人数で日々の業務を回していたので、兼務が進行していました。
結果として一つ一つの業務の把握が甘くなっていたため、事業部担当チームの設置とそれを実現するためのノンコア業務のソーシング活用とその準備などを実施してきました。
ようやく組織変更の目処がついてくると、次のステップとして、組織変更の詳細を如何に現場に伝えて理解を得るかという課題が挙がってきます。
組織として最適配置を考えると、必ずしも個々人の意見通りにはならない事は良くあります。そういった際に部門長はどう動くべきなのか。
正解はその段階で動くのではなく、方針策定時点での合意形成こそが重要です。
組織変更する際はその目的、目指すビジョンへの共感を部下から得る必要があります。
誰もが会社を悪くしたいとは考えてませんが、良くするために必要以上の事をしたいとも考えていないのが現状です。その考えを変革していくには常日頃からビジョンを語り合える状態を作る必要があります。
そして上が決めたビジョンではなく、皆で決めたという構図を予め作る事が重要です。その為、組織変更の際になって困らないように、方針策定時点での合意形成が重要となります。
合意形成から日が経つと忘れてしまう事があるので、必ず合意した内容は言質として資料化する事をお勧めします。記名で残しておくとなお良いと思います。
コンサルタントとしては、何手先を読んでその為の準備をしておけるか、この辺が成果に跳ね返ってくると思います。
変革を行う前には意識して見てはどうでしょうか。